高校情報Ⅰ・Ⅱ動画教科書/情報処理技術者試験対策

高校情報Ⅰ・Ⅱ動画教科書/情報処理技術者試験対策 勉強方法などを紹介 これから受験するにあたっての勉強工程を紹介

「プロジェクトマネージャ試験」~プロジェクトマネージャ試験対策・勉強方法~午後 記述式・論文~

 平成29年度「プロジェクトマネージャ試験」に合格しましたので、試験対策方法共有いたします。
 

■今回合格率(平成29年度)
 13.1%(合格者/受験者 1521人/11596人)
 合格できました!
■受験対象者像・役割と業務(IPAホームページ抜粋)
 高度IT人材として確立した専門分野をもち、システム開発プロジェクトの責任者として、プロジェクト計画を立案し、必要となる要員や資源を確保し、計画した予算、納期、品質の達成について責任をもってプロジェクトを管理・運営する者  

情報システム又は組込みシステムのシステム開発プロジェクトの責任者として、当該プロジェクトを計画、実行、管理する業務に従事し、次の役割を主導的に果たすとともに、下位者を指導する。
 

 (1) 必要に応じて個別システム化構想・計画の策定を支援し、策定された個別システム化構想・計画に基づいて、当該プロジェクトの実行計画をプロジェクト計画として立案する。
 (2) 必要となる要員や資源を確保し、プロジェクト体制を確立する。
 (3) 予算、工程、品質などを管理し、プロジェクトを円滑に運営する。進捗状況を把握し、問題や将来見込まれる課題を早期に把握・認識し、適切な対策・対応を実施することによって、プロジェクトの目標を達成する。
 (4) プロジェクトの上位者及び関係者に、適宜、プロジェクトの実行計画、進捗状況、課題と対応策などを報告し、支援・協力を得て、プロジェクトを円滑に運営する。
 (5) プロジェクトの工程の区切り及び全体の終了時、又は必要に応じて適宜、プロジェクトの計画と実績を分析・評価し、プロジェクトのその後の運営に反映するとともに、ほかのプロジェクトの参考に資する。

 
  基本情報技術者に合格⇒応用情報技術者に合格した人が次のステップとして受験する方が大半です。

 

■合格率の推移

合格率は新制度になってからは12~14%を推移しています。

 

当試験自体、基本情報技術者合格(合格率20~30%)⇒応用情報技術者合格(合格率20%前後)

を突破した人が受ける試験なので、「かなりの難関試験」と言っていいでしょう。

 

実際、平均的な下請け企業で社員数が200名だったとしたら

基本情報取得者:50名くらい(4人に1人くらい)

応用情報技術者:10名くらい(20人に1人くらい)

プロジェクトマネージャ(高度試験):0~2人くらい(100人に1人くらい)感触です。

 

※実際には会社の入社難易度や専門業種によって変わってきますが、あくまで周りの会社を見ていての私見です。

 

■最も役に立った講座

 プロジェクトマネージャ試験7つの突破口(1万円以下で大手を超える動画解説)

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■勉強するにあたって
 勉強の基礎ベースとなるのが、応用情報技術者試験の知識となります。
 ソフトウエア開発技術者(現:応用情報技術者)に合格して10年近くブランクがあったため、2年計画で取得しました。

 昨年春:応用情報の勉強+午前Ⅱ試験(午後の対策は3問程度過去問解いた程度⇒ほとんどしていない)  ⇒次回の午前Ⅰ受験免除資格取得

 

■出題形式・合格基準・概略
 すべて基準点以上で合格となる(60点以上、論文はA評価)

上記の表の赤枠部分が合格基準に達しているものになる。

午前2で不合格になった場合は午後1の採点はされない。同じく午後1で不合格になった場合は午後2の採点はされない(せっかく苦労して書いた論文もシュレッダー行き!?⇒一年目の私です!(^^;))

 

全体としては合格率13.1%とかなりの低い割合になるが、午前1~の4つの種類に分けた場合の合格率は以下となっている。

 

午前Ⅰ:50%前後(免除者が約半分)

午前Ⅱ:70%前後

午後Ⅰ:40%~60%(年度によって調整有)

午後Ⅱ:40%~60%(年度によって調整有)

 

単独で見ると合格率50%前後である!

2人に1人受かる試験を4つ取る!と考えると10人に1人の試験に受かるより楽な感じがしませんか?(実際には同じ意味だけど・・)

 

つまり、難関と言われる午後試験も上位50%に入れば合格できるということです。

実際50点~70点の間に全体の7割の人が固まっています。

ボーダラインを突き抜ける方法を説明します。

 

「午前」は応用情報技術者レベルの基礎知識問題(足切り試験)
「午後」は専門分野の長文読解、論文(難関)

になります。

 

それぞれの詳細について記載します。

 

 ・午前Ⅰ(50分 30問(四肢択一))
   応用情報技術者午前の問題から抜粋して出題される
   応用情報合格者・過去高度区分で午前Ⅰに合格している人は2年間免除

   足切試験に近い
   
 ・午前Ⅱ(40分 25問 (四肢択一)
   プロジェクトマネージメント基礎知識
   応用情報午前問題+過去問の答え(200問程度)さえ暗記していれば、楽に突破できる(今回も7割以上の方が突破) 足切試験に近い

 

 ・午後Ⅰ(90分 3問の内2問を選択)

       12:30-14:00の90分の試験
   1題目当たりに設問が6~9題あり、記述式で解答する。
   出題数が少ないので設問1つ当たりの配点が非常に高い(1つのミスがそのまま不合格につながる)
   問題の本文が長文で時間内に解くには訓練が必要(1年目は午前対策しかしていなかった時間切れで敗退・・・)

 

   本文は約4ページで読むだけでも10分くらい時間がかかる

   45分で設問6~9問は時間が足りない

 

試験の概略について動画解説動画(youtube)載せておきます

 

 

  ・午後Ⅱ(120分 2問の内1問を選択し論述)※再現論文を含め添付
   出題されている論旨に即した文書を手書きで2,500字~3,000字(原稿用紙7枚)で論述する
   論述頭の中で考える時間は15分に抑えないと、時間切れになる可能性が高い

   「管理者」として論述しないといけないので、「メンバの設計作業を手伝った」と記載した時点で不合格となる(普通に現場ではあるとは思いますが)
    ⇒「設計品質が指標値を下回ったので、再レビューを指示した」と記載しなければならない
   (指定文字数書けないと、不合格決定)

 

  午前試験⇒午後Ⅰに集中力を使った後に、2時間の論文は体力的にもかなりきついと思われるが、みんな同じなので最後の2時間を乗り越える方法を解説します。

 ↓

論文テクニックの概要動画

 

■勉強方法・感想
 ◆午前Ⅰ(択一)
  今年は免除でしたので去年のやり方で・・
   -youtubeでの動画学習(無料)

   わくわくスタディワールド関係がおすすめ

 

わくわくスタディワールド動画

 

  -応用情報技術者過去問スマホアプリ(無料)

  昔と違って今は、youtubeで無料で応用情報技術者(基本情報含む)の動画解説を掲載している会社があります。
  ※たぶん、午前を無料(広告代わり)にして、午後対策講座で受講生を集める戦略だとは思いますが。

 

かなりのクオリティなので午前対策としては、本を読んで理解するより、この動画解説の方が分かりやすいし効率的です。
応用情報技術者午前過去5年分(400問程度)を電車の中など空き時間を見つけて学習しました。
  
 ◆午前Ⅱ(択一)
  -プロジェクトマネージャ午前過去問スマホアプリ(無料)
  午前Ⅰ対策+午前Ⅱ過去5年分の答え覚えておけば、突破できます。
  昨年80点だったので今回は殆ど勉強せず(今回68点に下がってしまいましたが・・)

 

ほとんど無料なので、試してみて自分に合うのを使ってみるとよい

 

 ◆午後Ⅰ(記述式)150時間位
  -プロジェクトマネージャ試験対策講座~7つの突破口~午後

 【おすすめの理由】

 ・動画解説なのに値段が安い!

 ・解法テクニックだけでなく 論文ネタが非常にたくさんあり動画で学べる

 ・過去問を15年分徹底分析して独自のノウハウを説明している


-情報処理教科書 プロジェクトマネージャ 翔泳社(600ページ)×3回

  【おすすめの理由】

 ・とにかく情報が豊富

 ・ダウンロードサイトで過去の書籍の内容をダウンロードして確認することができる

 ・試験会場に行ったらほぼ全員これ持っていたりする

 

 

 

  -ポケットスタディ プロジェクトマネージャ(500ページ)×4回

 【おすすめの理由】

 ・書籍の値段が安い

 ・過去問のパターンが短文でまとまっている

 難点はちょっと情報が古い・・

 

 

  -過去問題15年分 ×2回

  1問当たり45分以内で解く訓練とIPAの解答にたどり着くまでの文脈の探り方の訓練
  今回は150時間位午後Ⅰ対策に充てましたが、初めの100時間はなかなか効果が得られず。
  とにかく過去問を繰り返して、IPAの求める解答に行き着くまでの文脈の探り方を体で覚えるしかないという感想です。

 

 

 ◆午後Ⅱ(論述)50時間位
  -プロジェクトマネージャ試験対策講座~7つの突破口~午後
          http://toppakou.com

  -午後Ⅰ問題から論文ネタ集め(過去15年分からネタ帳作成)

   7つの突破口では午後Ⅰベースの論文ネタが集められているのでおすすめ


  -過去問15年分(基本的に格子作成のみ)


 -TAC出版⇒論文の基礎の基礎を学ぶ上ではいいテキスト(これだけでは合格は厳しい)

  一番初めに読む本としておすすめ


  -合格論文の書き方・事例集 ITEC

   ⇒個人的には書いてる内容が難しくて流用できそうになかったので使用せず

小難しい文書が好きな方にはおすすめ(サンプルによってかなり質に差がある)

 

  -情報処理教科書 プロジェクトマネージャ 翔泳社 の論文対策部分

 

 

 -勉強手順

  論文をまともに手書きで書いていると時間がかかるので、書くべき内容の要点をまとめる学習方法にしました。


  実際に手書きで論文演習を行ったのは2回くらいです。

 

   「実際の経験に基づいて書け」とは言われていますが、論旨に従った内容を実際に経験しているのは、ほんの一握りだと思います。


  本番試験時はネタを考える時間は殆どないので、午後Ⅰの本文等を参考に、あらかじめ「プロジェクトネタ」を出来るだけ準備しておくのが重要です。


  後は論文を記載するにあたって、段落構成や漢字の勉強

  論文で書く内容が決まった後は、90分くらい絶え間なく手を動かして論述しないと時間オーバー(文字数不足)になる位の生産性が求められます。

 

  普段PCを使った業務なので、手書きで3,000字というのはかなりきついです。
  2,000字超えたあたりから手が痛くて思うように字が書けなくなりました。


  なんとか書き上げたのは試験時間残り5分だったので、見直しも半分しかできず。

  ラッキーだったのは今回の論旨が試験工程の品質管理だったことです。
  今の現場で結合試験チームの業務設計リーダを主に担当していることから、


  目の前の席のにいる品質管理者の立場で論文が書けました。(商用故障0件とはかけ離れた現場ですが・・)

 

■論文解法テクニック(プロジェクトの特徴)

プロジェクトマネージャ試験の論文対策として
どのテーマの論文でも問われるのが
『プロジェクトの特徴』であるびっくり

今回は、このプロジェクトの特徴での論文サンプルを紹介しますぶちゅー

まず、見てほしいのが採点講評
代表として平成27年のものを


じつは、これは平成27年だけではなく毎年のように、『プロジェクトの特徴』について「悪かった点」が述べられているガーン

つまり、「プロジェクトの特徴」についてちゃんと書ければ、A評価が近づくということになるラブ

「プロジェクトの特徴」とは何か!?

プロジェクトは無数に存在する
その中で今回のプロジェクトにおいての特徴を述べる必要がある。

で・・・・特徴とは???

ズバリ!
「納期」「品質」「予算」の観点である

しかし、
どんなプロジェクトでも納期・品質・予算(コスト)は大切!
 

特徴とは・・今回のプロジェクトでは他のプロジェクト比べて特に強調すべき点を挙げる必要がある

論文は出だしが肝心!

出だし=プロジェクトの特徴である!

後の設問2,3で問われている内容と整合性をが合う特徴を述べる必要がある。

例えば、品質についての設問なのに特徴を「納期」としていると後の文章との整合性を保つのに厳しくなる。


逆に「コスト」について問われているのに特徴を「納期」に特化するとこちらも後の文書を書くのが厳しくなる。

どんなことを論述すればいいの?
私の方で論文例を考えましたおねがい(とりあえず、納期について)

①納期
 ・今回のプロジェクトの特徴は、納期である。
  ライバル社A社は2017年4月にサービスを開始すると、公に周知している。
  ライバル社への顧客流出を防ぐために当社では2017年2月に稼働開始することが必須条件となっている。そのため、徹底した進捗管理を行うことが重要であると考えた。
プロジェクト期間は10か月間で余裕のないスケジュールとなっている。

 

上記は、プロジェクトの特徴の論文サンプルとしてそのまま流用できる場合が多いです!(使ってください)

 

②品質 ⇒ 信頼性、機能性、性能 等  ※定量的に表せるものを優先する
 ・今回のプロジェクトの特徴は、品質(信頼性)である。
 これまでのプロジェクトでは稼働開始後3ヵ月で平均5件の商用故障が発生した
 商用故障は社の信頼を損ねる為、経営課題となっている。
 そこで、今回のプロジェクトでは、商用故障0件とする為の品質対策が求められている

③コスト(予算)

 ・今回のプロジェクトの特徴は、予算(コスト管理)である。
  取引実績のないA社との今後の取引拡大を目的としている為、
  当社の能力をアピールする必要があった。
  そのため、採算ぎりぎりの契約とせざるを得なかった。 
  コスト超過は絶対に許されない為、徹底したコスト管理を行うため、
  アーンドバリューマネジメント手法(EVM)を採用した。

 

このプロジェクトの特徴について、論文サンプル本を買わずして集める方法がある。

 

それは、過去の午後Ⅰ問題からネタを集めるという方法である。

文章の冒頭部分に、納期、品質、コストなどのプロジェクトの特徴が必ず書かれているので、それを拝借する。

 

多くの場合は「納期」のネタが多い。

■論文解法テクニック(格子作成)

実際にA判定もらった論文(平成29年問2)を基に格子作成の流れを説明します

 

論文の格子作成は5分が目標

5分で行うためのテクニックを説明します。

 

まず、問題文は以下 平成29年 問2 品質(IPAホームページ参照)

設問は以下

ここで大切なのは、設問で問われている内容をもれなく答えること!

これが出来てなければ文書的に素晴らしくてもB評価以下となる場合がある。

 

まずは、設問部分をベースに題目を作成する。

 

■格子案

 1プロジェクトの特徴と品質管理計画で考慮した点

  1.1プロジェクトの特徴

  1.2品質管理計画を策定する上で考慮した点

 

 2品質管理計画の策定と実施について

  2.1品質管理計画の策定

  2.2品質管理の実施について

 

 3実施計画の評価と今後の改善点について

  3.1実施内容と結果の評価について

  3.2今後の改善点について 

 

■本文から論文で問われている内容を当てはめる

先程作成した格子に対して、本文での説明内容が、どの項番の話題に当てはまるかを確認する。

上記と色で対応付けています

1プロジェクトの特徴と品質管理計画で考慮した点

  1.1プロジェクトの特徴

   ⇒品質目標について記載(全体の整合性)

 

  1.2品質管理計画を策定する上で考慮した点

   ・品質管理計画を策定して品質管理の徹底を図る必要がある

   ・プロジェクトの事例や全社的な標準として提供されている品質管理基準をそのまま適用しただけでは、プロジェクトの特徴に応じた品質状況の見極めが的確に行えず、品質面の要求事項を満たすことが困難になる場合がある。

   ※過去指標の流用×今回のプロジェクトの特徴⇒論点

 

 2品質管理計画の策定と実施について

  2.1品質管理計画の策定

 ・信頼性などシステムに要求される事項を踏まえて、品質状況を的確に表す品質評価の指標、適切な品質管理の単位などを考慮した、プロジェクトとしての品質管理基準を設定すること

 ・品質管理の単位が小さ過ぎると、プロジェクトの進捗及びコストに悪影響を及ぼす場合もある。

 

  2.2品質管理の実施について

   ・品質評価の為の情報の収集方法、品質評価の実施時期、実施体制などがプロジェクトの体制に見合った内容になっており、実現性に問題が無いこと

 

 3実施計画の評価と今後の改善点について

  3.1実施結果の評価について

   ・摘出した欠陥の件数などの定量的な観点に加えて、欠陥の内容に着目した、定性的な観点からの評価も行うこと

 

  3.2今後の改善点について 

  ⇒例無し

 

それぞれの例を参考にして、論文の具体的内容を組み立てていく

 

実際には、上記の内容は頭で対応づけて、

本文にキーワードを書いていく(とにかく時間を短縮する訓練をする事)

 

5分以内が目標!!!

今回の論文設計の流れ

 

★部分がないと多分B評価以下

 

7つの突破口講座で動画でも徹底解説します。

 

 

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■再現論文

1.1 と1.2について 記載しておきます。

 

2017年4月16日 プロジェクトマネージャ試験 午後Ⅱ 問2 再現論文

◆事前アンケート

プロジェクト概要:情報通信機器販売会社(A社)顧客管理システム再構築プロジェクト

立場:大手SI企業 プロジェクトマネージャ 

管理対象人数最大:15名

工数:200人月

期間:2013年4月~2014年2月

制約事項(プロジェクトの特徴)

 納期:2014年3月から開始される春の商戦に間に合わせること

 品質:商用故障0件(商用故障多発が経営課題)

※過去の類似プロジェクトは商用開始後6カ月で平均4件の商用故障が発生

システムの利用人数:各都道府県に2店舗×4人=300人位(端末100台位)

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■1章⇒800字以内 2章⇒800~1600字 3章⇒600字以上

1プロジェクトの特徴と品質管理計画で考慮した点

 

1.1プロジェクトの特徴

私は大手SI企業(B社)に勤めて15年になる。今回論述するのは情報通信機器販売会社(A社)の顧客管理システム再構築のプロジェクトである。

 

私がA社の現行システムに携わったことから、再構築プロジェクトのプロジェクトマネージャに任命された。

 

A社の現行システムは稼動開始されて10年が経過しており、度重なる要件追加の影響で保守性が著しく低下している。また、そのことに起因する商用故障も発生している。

 

そこで、システムの構造を見直し、保守性を高め現行と同等の案件を取り込む際にも10%の経費削減を目標としてプロジェクトが開始された。

 

プロジェクトの特徴としては、納期と品質である。

納期については、2014年3月から開始される春の商戦に間に合わせることが経営者会議での決定事項であり2014年2月末に稼動開始することが強く求められている。

 

品質に関しては、「稼動開始後の6ヶ月間の商用故障0件」が掲げられている。高い信頼性が求められている。

 

1.2品質管理計画を策定する上で考慮した点

プロジェクト立ち上げ時、今回の「商用故障0件」の高い品質目標を達成するため、品質管理基準を作成することとした。

 

そこで私は、現行システムのプロジェクト完了報告書や、類似プロジェクトの完了報告書の指標値を基に品質管理基準を策定することとした。

 

しかし、品質管理基準をそのまま適用しただけでは、今回の「商用故障0件」の目標を達成できない。なぜならば、過去の類似プロジェクトでは商用開始後6ヶ月間に平均4件の商用故障が発生しているからだ。

 

そこで私は、今回のプロジェクトの特徴に応じた重み付けを行うこととした。

 

2品質管理計画の策定と実施について

2.1品質管理計画の策定

納期とコスト超過を防ぐために私はアーンドバリューマネジメント手法(以下、EVM)を採用した。EVMを用いることで進捗とコストを定量的かつ客観的に管理することができる。WBSのワークパッケージを機能ごとに作成し、1週間単位で管理できるアクティビティに分割し、管理単位とした。

 

品質管理計画については、過去のプロジェクトの実績より、結合テスト工程で品質を保証できたものは商用故障も少ない傾向が見られた。そこで私は結合テスト工程の品質管理指標を重点的に管理、策定することとした

 

結合テスト工程の類似プロジェクトの品質管理指標は以下である。

・テスト項目数:1キロステップあたり上限40件、下限30件

・バグ密度:1キロステップあたり上限4件、下限2件

 

「商用故障0件」という信頼性を達成するためには、過去類似プロジェクトの指標に重みをつけなければらないと考えた。そこで私は、社内の品質管理部門と意識あわせを行い、今回のプロジェクトの特徴を踏まえて補正係数を導き出した。

 

テスト項目数の補正係数1.5 バグ密度の補正係数1.2 が導きだされた。

よって、今回のプロジェクトの品質管理指標は以下と決定した

・テスト項目数:1キロステップあたり上限60件、下限45件

・バグ密度:1キロステップあたり上限4. 8件、下限2.4件

 

2.2品質管理の実施について

結合試験工程が開始された10月はじめ、結合テスト実施メンバを集めて、品質管理指標について説明を行った。

・テスト実施状況を週次の定例会議で報告すること

・品質管理基準の指標値から外れたものに関しては、分析を行い対応策をみんなで検討する。

・分析についてはQCの7つ道具である、パレート図、特性要因図、管理図などを有効に利用すること

上記内容を結合テスト実施メンバに受け入れてもらいテスト工程が開始された。

もし大きな問題が起こった場合は、週次定例会議を待たずに、即時に報告・連絡・相談するように徹底した。

 

3実施計画の評価と今後の改善点について

3.1実施計画の評価について

結合テストが開始されて1ヶ月が経過した11月初旬、バグ密度が品質管理指標を10件上回る機能が発見された。

具体的には顧客管理機能の一部であるOCR読み取り機能のものである。欠陥の内容に着目した定性的な分析を行うため、パレート図を用いて原因を分析した。

そうしたところ原因の90%がOCR読み取り機能のインタフェース部分の理解不足であることがわかった。当機能はC君が作成しており、私はリーダに断りをもらってC君に直接話を聞いた。

OCR読み取り機能のインタフェースの理解不足ということがわかり、当機能の再点検と再テストを行った。そのほかのテスト項目については問題なく指標値内に収まった。

 

3.2今後の改善点について

2014年2月に予定通り稼動開始を迎えることができた。品質に関しては、稼動開始から今日まで商用故障0件という高品質を保っている。

A社の経営者からも今回のプロジェクトの結果に非常に満足していると伺っている。

しかし、結合試験工程において、OCR読み取り機能の設計再確認という品質管理指標を上回る、欠陥が発見されたのも事実である。

今後は、設計工程でのレビューも強化し、指標値内に収まるようにしていきたいと考えている。また、今回のプロジェクトの内容をプロジェクト完了報告書に詳しく記載し、社内で共有していきたい。

-以上-

 

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読んでみてどうでした?

一応A評価論文です。

こんな文章書けないよーと思った方!!

大丈夫です!僕がはじめはそう思ってました。

しかし、論文の引き出しを増やしていく中で、こういう論文がぱっと思いつくようになります

 

論文ネタの増やし方はいかに紹介する、

「7つの突破口」に効率的な勉強方法や、論文ネタの増やし方に関するテクニックを満載しています。

 

また、今回紹介した論文について、どのような点に注意して書くべきか等、論文設計で気を付けることを動画で解説します。

 

■論文の「漢字」について

職業柄普段PCを使っていると、漢字を読めるが「書けない」(思い出せない)ことがあると思います。


論述試験では実は『致命的な問題』であるが、どのテキスト・問題集を見ても漢字に特化した練習がないんですね。

 

講評でも「誤字脱字の多さ」(文書が幼稚に見える)との指摘があったこともあります。

 

プロジェクトマネージャ試験7つの突破口の突破口5では、

論述でも多く使われる熟語を200以上集め、プロマネ漢字ドリルとしています。

 

youtubeあり

 

■まとめ
今回は午前Ⅰ免除でしたが、午後Ⅰ午後Ⅱ共にかなりの集中力を使うので試験が終わった時には放心状態でした。
論文がある高度区分を受けられる場合は、午前Ⅰ免除資格をあらかじめ取得した置いた方がいいと思います。

また、基本情報技術者に合格された方は、記憶が新しいうちに応用情報技術者の勉強を開始することをお勧めします。
  
以上、長くなりましたが、情報処理試験を目指している方に少しでも参考にして頂けると幸いです。

ここまで読んでいただきありがとうございました

 

試験会場行ってみると「ポケット○○」「○○教科書」の有名テキストを持ってる人の割合・・ほぼ全員・・


10%位しか合格しない試験で全員同じテキストで勉強してたら合格は非常に厳しいはずです。
 

そのようなライバルと差をつけるには